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論文

Two-parameter model for optimizing target beam distribution with an octupole magnet

明午 伸一郎; 大井 元貴; 藤森 寛*

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 23(6), p.062802_1 - 062802_24, 2020/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:36.4(Physics, Nuclear)

加速器駆動の核変換システム(ADS)や核破砕中性子源に用いられる陽子加速器のビーム出力増強につれ、ビーム窓や標的の損傷は深刻な問題となり、損傷緩和のためにビーム電流密度の均一化が重要となる。密度均一化のため比較的よく用いられるラスター磁石には、故障時のビーム集束の重大な問題がある。一方、非線形光学を用いたビーム平坦化にはビーム拡大の問題があることが指摘され、これまで非線形効果導入の八極磁石におけるビームの角度の広がりを無視したフィラメント近似模型による検討が行われた。フィラメント近似模型では、非線形収斂作用を適切に評価できないため、本研究では一般化した非線形モデルの適用により非線形ビーム光学における収斂および発散作用を詳細に検討した。正規化した八極強度$$ K^{*}_8 $$と位相進行$$phi$$における$$cotphi$$の2つのパラメータ導入により、非線形効果を特定な条件によらず一般化できることを明確にした。ビームのピーク密度低減と損失最小化という拮抗する問題の解決には、$$K^{*}_8 sim $$ 1および$$ cotphisim$$ 3とすることにより解決できることが判明した。J-PARCの陽子ビーム輸送系(3NBT)に本検討結果を適用し、核破砕中性子源の水銀標的入口のビーム形状の比較検討した結果、モデル計算によるビーム分布は実験データとよい一致を示し、線形光学においてピーク電流密度を約50%にできることを示した。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンの残留線量率と被ばく線量の推移

山本 風海

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.333 - 337, 2019/07

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は2007年よりビームコミッショニングを開始し、ユーザーに供給するビーム強度を高めるべく調整を継続して進めている。J-PARCのような大強度陽子加速器において安定運転を実現するためには、ビームロス量を抑え、保守作業時の被ばく線量を低減することが重要である。RCSでも運転開始初期より、ビームロスの低減のためのビーム試験を行ってきた。特に入射部における残留線量率が高いため、その原因調査を進め、ビーム入射時に使用する炭素薄膜と入射ビームの相互作用が原因であることを突き止めた。その対策としてビーム運転パラメータの最適化、軌道調整に必要な電磁石の追加、ビームロスを局所化するためのコリメータの追加等を実施した。その結果、現在は設計値である1MWの半分の500kWの出力で連続運転を行っており、その条件でも機器表面での残留線量率を保守作業に支障がでないレベルに抑えることに成功した。

論文

J-PARC RCSのインターロック発報時のビームモニタデータ解析

林 直樹; 吉本 政弘; 守屋 克洋; 畠山 衆一郎*

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1096 - 1100, 2019/07

ビームロス、及びその要因を詳しく理解することは、加速器の安定運転のため必要である。繰返し25Hzで運転するJ-PARC RCSは、これまでも全パルスについて、10ms間隔でビーム強度、ビームロスについて記録してきた。加えてインターロック発報時に、より詳細な波形やバンチ毎のビーム位置を記録するシステムを整備した。これらの成果の一例として、RCS単独のビームロスモニタによるインターロック事象でも、実はリニアック・イオン源に関連があることが分かってきた。本報告では、この例を初め、その他のインターロック発報時のビームモニタデータを紹介し、一層の安定運転に向け、今後の取り得る対応について述べる。

論文

Analysis of interlocked events based on beam instrumentation data at J-PARC Linac and RCS

林 直樹; 畠山 衆一郎; 三浦 昭彦; 吉本 政弘; 二ツ川 健太*; 宮尾 智章*

Proceedings of 7th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2018) (Internet), p.219 - 223, 2019/01

J-PARCは、多目的なユーザー実験施設であり、加速器の安定性は、重要な課題の一つである。安定的な運転を実現するには、インターロックが起こった事象を集め、解析し、その本質的な要因を調べる必要がある。J-PARCリニアックでは、ビームロスモニタ,電流モニタの波形が記録から事象の分類を行った。リニアックでは、ロスモニタ一台のみの発報事象が非常に多くなっており、その解析を行った。その結果、多くはビーム停止が不要であることが判明し、ロスモニタの新しい運転条件を決めて発報頻度が低減するか、確認を始めたところである。また、J-PARC RCSでは、インターロック時の詳しいビーム位置を記録するための新しい機器を導入し、事象の解析を進めている。本論文では、現在の状況と今後について報告する。

論文

Evaluation of activated nuclides due to secondary particles produced in stripper foil in J-PARC RCS

吉本 政弘; Saha, P. K.; 加藤 新一; 岡部 晃大; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 9th International Particle Accelerator Conference (IPAC '18) (Internet), p.1048 - 1050, 2018/06

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器(RCS)では1MWの大強度陽子ビームを実現するために、荷電変換ビーム多重入射方式を採用している。従来のセプタム・バンプ電磁石のみを使ったビーム多重入射方式に比べてセプタム境界面でのビーム損失はほとんど起こらないため、原理的には多重入射する回数に制限は存在しない。しかし、詳細な残留線量測定の結果、荷電変換フォイルの周辺に非常に強い残留線量があることが分かった。PHITSシミュレーションの結果は、この強い放射化の原因が荷電変換方式ビーム多重入射時に、入射ビーム及び周回ビームが荷電変換フォイルに衝突することで起こる核反応による2次粒子によって引き起こされていることを強く示唆していた。このことを明らかにするために、フォイルからの2次粒子計測が重要になってくる。そこで、100度ダンプラインに新たにフォイル導入装置を設置し、2次粒子計測に必要な単純な実験系を構築した。ここでは、2次粒子の直接計測と金属薄膜を用いた放射化法による計測の2種類を計画している。まずは放射化法についてPHITSコードを用いた検討を開始した。銅サンプルにエネルギーの異なる陽子または中性子を照射した際に生成される核種の内、$$gamma$$線放出核種を選択し、陽子もしくは中性子に選択的に反応する標的を探した。その結果、$$^{65}$$Zn及び$$^{56}$$Coが陽子の標的として、$$^{60}$$Coが中性子の要的として使えることが分かった。

論文

New scintillation type beam loss monitor to detect spot area beam losses in the J-PARC RCS

吉本 政弘; 原田 寛之; 加藤 新一; 金正 倫計; 岡部 晃大

Proceedings of 6th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2017) (Internet), p.461 - 465, 2018/03

J-PARC RCSでは、1MWの大強度陽子ビーム運転を実現するためにビームロスの抑制と制御に多大なる努力を費やしてきた。我々の主要ビームロスモニタはセル毎の広い範囲でのビームロスを検出することを主眼に置いていたため、ビームロスに関する詳細なメカニズムを調査するには不十分であった。そこで、ビームロススポットを検出しかつ電磁石の中でも使える新式のシンチレーション型ビームロスモニタを導入した。この新式ビームロスモニタは小型シンチレータと光電子増倍管を分離し、光ファイバーで接続する構成になっている。小型シンチレータを真空ダクトに直接接触させているため、ロススポットに対して感度を高めることが可能となった。一方、光電子増倍管を分離して電磁石から遠ざけることができたため、動磁場による増幅率への影響を防ぐことが可能となった。この新式ビームロスモニタの導入により、1MW大強度ビーム運転を安定的に行うことが可能となる。本発表では、この新式ビームロスモニタについて詳細に発表する。

論文

Beam-loss monitoring signals of interlocked events at the J-PARC Linac

林 直樹; 加藤 裕子; 三浦 昭彦; 二ツ川 健太*; 宮尾 智章*

Proceedings of 5th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2016) (Internet), p.368 - 371, 2017/03

通常運転中のビームロス要因について調べることは、重要である。真の要因対策ができれば、将来的に、インターロックの発報回数を減らすことができ、加速器運転の安定化にも資することができるからである。J-PARCリニアックでは、限定的であるが、インターロック時のロスモニタ、ビーム電流の波形を、複数台のオシロスコープで記録している。加速空洞のインターロックにより、ビームロスが発生するのは当然であるが、より詳細に、どのモニターがより高いロス信号を受けるか、空洞インターロックとビームロスのパターンの関係性を知ることが大切である。特に興味があるのは、空洞など機器インターロックの発報はなくて、ロスモニタのみがインターロック発報する事象である。これらの幾つかについて、分析を行い、考えられる対策について紹介する。

論文

Relation between signals of the beam loss monitors and residual radiation in the J-PARC RCS

吉本 政弘; 原田 寛之; 金正 倫計; 山本 風海

Proceedings of 5th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2016) (Internet), p.673 - 677, 2017/03

MW級の大強度ビーム運転を実現するためのもっとも重要な課題は、ハンズオンメンテナンスが可能な環境を維持するため装置の放射化を抑制することである。そのためにビーム調整においては、ビームロスを抑制し、放射化が許容できるレベルにビームロスを管理することに主眼を置いて実施している。ビームロスが許容量に収まっている事の確認を目的とし、リング全周の残留サーベイを実施した結果、ビームロスに関する詳細な情報を得ることができた。そこで、ビームロス信号と残留線量との関連付けを行うことで、大強度ビーム運転の実現を評価できる。本発表では残留線量分布測定とビームロスモニタ信号との関連付けについて発表する。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンビームコリメータの故障事象

山本 風海; 岡部 晃大; 神谷 潤一郎; 吉本 政弘; 竹田 修; 高柳 智弘; 山本 昌亘

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.314 - 318, 2016/11

2007年のRCSの運転開始以後、ビームコリメータではこれまで不具合は起きていなかったが、2016年4月の保守作業時に真空漏れが発生した。ビームコリメータはその機能の上から、非常に放射化することが予想されていたため、真空フランジを遠隔から着脱するためのリモートクランプシステムをはじめとして、作業中の被ばく量を低減するための準備がなされていた。そのため、今回故障が発生してから代わりのダクトへの入れ替えを行うに際して、ビームが直接当たるコリメータ本体では40mSv/hという非常に高い表面線量が測定されたにも関わらず、作業者の被ばく線量は最大でも60マイクロSvに抑えることに成功した。本発表では、コリメータの故障から復旧までの状況について報告する。

論文

J-PARC RCSリングコリメータ故障によるビーム損失局所化への影響

吉本 政弘; 竹田 修; 原田 寛之; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1097 - 1101, 2016/11

J-PARC 3GeV RCSでは世界最高レベルの1MW大強度ビームを実現するために、ビーム損失を局所化して他機器の放射化を抑制するリングコリメータシステムを設置している。RCSのリングコリメータシステムは散乱体1台と吸収体5台で構成されており、これまでのビーム調整の成果と合わせて、コリメータ部以外に大きな放射化を機器に生じさることなく500kWビーム出力までの利用運転の実績を持つことができた。しかし、2016年4月にリングコリメータの吸収体5で駆動部破損に伴う真空リークが発生し、取り外しての加速器運転を余儀なくされた。そこで、まず粒子トラッキング計算によりコリメータ下流部で新たなビーム損失が発生しても現状での利用運転の強度では許容可能であることを事前に確認した。次にリング全周におけるビーム損失の変化をビーム損失モニタの測定結果から問題ないことを確認して、加速器運転を再開した。今回からRCS全周にわたる残留線量の詳細分布測定を実施し、合わせて短期メンテナンスに伴うビーム停止毎に継続的に測定することで加速器運転状況に伴う線量分布の推移も調査した。この結果からより詳細なビーム損失の構造を把握することができた。本発表では、リングコリメータ吸収体5を取り外したことによるビーム損失局所化への影響を報告する。また詳細な残留線量分布測定の結果からリングコリメータの調整方法に対する課題についても議論する。

論文

Signal response of the beam loss monitor as a function of the lost beam energy

山本 風海

Proceedings of 4th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2015) (Internet), p.80 - 84, 2016/02

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は3GeVまで加速した陽子ビームを後段の主リングシンクロトロンおよび物質生命科学実験施設に供給している。RCSの入射エネルギーは2013年までは181MeVであったが、2014年に400MeVに増強された。RCSの偏向および四極電磁石は大口径であり、ヨークの厚さも200mm以上ある。そのため、これら入射エネルギーでの陽子の阻止能を考慮すると、電磁石のビームロスモニタに対するシールド効果はビームロスが発生した際のビームエネルギーに強く依存する。入射の最中にビームロスが発生した場合、陽子は電磁石のヨークを貫通できない。しかし加速後にロスが発生した場合、陽子は容易に電磁石を通過する。そのため、もしロスした陽子の数が同じでもビームロスモニタの応答はエネルギーによって変わってくる。ビームロスモニタの応答を評価するために、信号強度のロスエネルギー依存性をシミュレーションにより評価した。計算の結果、信号強度はロスした際のエネルギーやロスの発生個所に依存することが判明した。また、電磁石のシールド効果が無ければ信号はロスしたパワーに比例することがわかった。

報告書

大強度陽子加速器計画物質・生命科学実験施設内の陽子ビームライントンネル技術課題の検討

坂元 眞一; 明午 伸一郎; 今野 力; 原田 正英; 三宅 康博*; 春日井 好己; 武藤 豪*; 藤森 寛*; 小野 武博; 池田 裕二郎

JAERI-Tech 2001-075, 168 Pages, 2001/12

JAERI-Tech-2001-075.pdf:12.78MB

大強度陽子加速器計画の中で重要な施設である物質・生命科学実験施設に共存するミュオンターゲットと核破砕中性子源の設計では、いかに上流に置かれるミュオン標的で生ずるビームロスによる影響を低減できるかが課題である。本レポートは、1年間かけて検討してきた技術課題の定量評価とその対応の仕方について得られた結果をまとめたものである。

論文

Concept of staged approach for international fusion materials irradiation facility

杉本 昌義; 金正 倫計; 竹内 浩

Proceedings of 20th International Linac Conference, p.651 - 653, 2000/00

国際核融合材料照射施設(IFMIF)はIEA協力で検討を実施している核融合炉材料開発のための中性子重照射施設である。照射要件を満たすには250mA, 40MeVの重陽子ビームが必要であり、2台の125mA, 175MHzリニアックで構成するシステムの設計を進めてきた。本施設を50-125-250mAの3段階に分けて建設する方式が日本から提案され、最終目標である原型炉材料の開発に先行して、実験炉テストブランケット材料の選定や工学データ取得といった目的に利用可能な計画になった。加速器技術面では建設に先立ち重陽子入射器,長尺RFQ,ビームロスの抑制といった重要課題を解決する必要がある。各課題ごとに、設計及び実験両面からの研究開発の現状と今後の取り組みについて述べる。

論文

Precise beam simulation of high current linac for IFMIF

杉本 昌義

Proc. of 2nd Int. Topical Meeting on Nuclear Applications of Accelerator Technology (AccApp'98), p.566 - 571, 1998/00

IFMIFのように大電流ビームを利用する場合、最適設計を行い、運転時のビームロスを正しく評価するために精度の高いビームダイナミックスシミュレーションが必要である。IFMIF設計活動のひとつとして実施したパーティクル-イン-セル法に基づく高精度シミュレーションコードの内容をまとめるとともに、IFMIF-RFQへの適用例を報告する。

論文

A Beam simulation of the proton storage ring for the neutron science project

野田 文章*; 金正 倫計; 草野 譲一; 水本 元治

Proc. of 11th Symp. on Accelerator Sci. and Technol., p.350 - 352, 1997/00

中性子科学研究用陽子蓄積リングでは数千のH$$^{-}$$パルスビームを荷電変換入射し、H$$^{+}$$ビームをリングに蓄積する。本リングではこの過程でのビームロスをいかに抑えるかが重要な問題となっている。この解決策として横方向についてはペインティングと呼ばれる手法を用いる。これは周回ビームのフォイル通過回数を抑えるとともに空間電荷効果によるビーム発散を抑えるものである。本報告ではこのペインティング方法について検討した結果を報告する。一方、縦方向に関しては、高周波バケット内に安定にビームを保持することが重要となる。そこで高周波バケット形状を変化させた場合のビーム安定性について検討を行った結果についても合わせて報告する。

報告書

原研AVFサイクロトロン装置の真空排気系

中村 義輝; 石堀 郁夫; 奥村 進; 奈良 孝幸; 横田 渉; 福田 光宏; 上松 敬; 荒川 和夫; 水橋 清; 佐野 正美*; et al.

JAERI-M 94-007, 74 Pages, 1994/02

JAERI-M-94-007.pdf:2.99MB

放射線高度利用研究を推進するため原研AVFサイクロトロン装置が設置された。このサイクロトロン装置は、2台のイオン源、イオン入射ライン、AVFサイクロトロン本体および8本の主ビーム輸送ラインから構成される。各系における到達圧力は、主として残留ガスとの荷電変換に起因するイオンビームの損失をもとにして決定した。また具体的に機器を配置した場合について、全真空セクションにおける圧力分布を評価し、目標の到達圧力が達成できることを確かめた。各系の仕様は、清浄な真空、保守の容易さあるいは高信頼性の確保などの設計指針に基づいて検討するとともに、最終的な真空排気系の構成内容も記述した。さらにサイクロトロン本体の排気特性測定、残留ガスの分析および真空計の信頼性確認試験などの結果について示した。

口頭

Localization of the beam loss caused by the foil scattering for high-intensity routine operation in the J-PARC 3-GeV Rapid Cycling Synchrotron

加藤 新一; 山本 風海; 原田 寛之; 發知 英明; 金正 倫計

no journal, , 

J-PARC 3-GeVシンクロトロン(RCS)は、1MWもの大強度出力を目指している。この大強度ビームを形成するために、負水素イオンを用いた荷電変換多重入射を行なっている。Linacからの負水素イオンは、入射点に設置された荷電変換膜によって、電子を剥ぎ取られ陽子に変換され入射される。この入射を308周回に分けて行うことで、リング内に大量の粒子を蓄えることができる。この入射の際、先に入射され周回している粒子が再度荷電変換膜に衝突し、散乱される。RCSでは、特に大角度に散乱された粒子が入射下流部でロスし、高い残留線量を生じさせていた。そこで、新しいコリメータシステムを2011年に導入し、このロスを局所化した。入射エネルギーが181MeVのビームに対して性能試験を行い、このコリメータの調整方法を開発し、効率的な局所化に成功した。2014年に入射エネルギーが400MeVに増強された際も再調整を行い、コリメータがよく機能していることを確認した。これらの結果、残留線量をメンテナンスが可能なレベルまで抑制することができた。

口頭

J-PARC RCSにおけるビーム損失による放射化と残留線量分布測定

吉本 政弘; 竹田 修; 原田 寛之; 山本 風海; 金正 倫計

no journal, , 

大強度陽子加速器においてMW級の大強度ビームを実現するための大きな課題の一つがビーム損失による機器放射化の抑制である。J-PARC RCSでは、リングコリメータによるビーム損失の局所化を実現させることで、それ以外の機器の放射化を抑制している。しかし、詳細な残留線量測定の結果、荷電変換フォイルの周辺に非常に強い残留線量があることが分かった。PHITSシミュレーションの結果は、この強い放射化の原因が荷電変換方式ビーム多重入射時に、入射ビーム及び周回ビームが荷電変換フォイルに衝突することで起こる核反応による2次粒子によって引き起こされていることを強く示唆していた。そこで、局所的ビーム損失を測定できるビーム損失モニタを開発し、ビーム損失と機器放射化とを直接関係づける手法を構築した。この結果、ビーム入射時に強い放射線が発生していること、そして放射線量が荷電変換フォイルに衝突する入射ビーム及び周回ビームに比例していることを明らかにした。ビーム損失モニタによるビーム運転中の放射線計測とGM管を用いたビーム停止中による残留線量測定を組み合わせる手法は、加速器におけるビーム運動力学的観点からのビーム損失構造を理解する上で有効な手法であることが明らかになった。本発表では、荷電変換フォイル周辺に加えてリング全周にわたるビーム損失と機器放射化による残留線量との相関関係やRCSにおけるビーム損失構造とその原因について詳細に報告する。

口頭

J-PARCリニアック及びRCSにおけるインターロック時におけるビームモニタデータの解析

林 直樹

no journal, , 

安定的な加速器の運転を継続するには、インターロック時のイベントを収集、分析することで、本質的な原因を明らかにし、その対処を行う必要がある。J-PARCリニアックでは、インターロック発報時の電流モニタ、ビームロスモニタの信号を記録し、そのパターンを分類し、個々の対策を検討中である。RCS(Rapid-Cycling Synchrotron)では、新しいBPM回路の導入により、インターロック発報時の電流モニタ、ビーム位置モニタの記録を目指しており、今後の展望について発表する。

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